日本初の歯医者は小幡英之介さんと言われています。
日本の歯医者や歯科医院、歯科治療に関する歴史を見て行くと、まず明治4年(1874)年に医制が公布され、医術開業試験に合格しなければ医師にはなることができなくなりました。
小幡英之介は明治5年にこの試験を歯科を専門として受験し、合格しました。
では、小幡英之介が歯医者になるまでは、どのように歯の治療が行われていたのでしょうか。

飛鳥時代の『大宝律令』や『養老律令』には医学生への教育内容の所に耳目口歯と記載されています。
平安時代には、朝廷では歯科治療が行われていたものと考えられています。
巫女が抜歯を行っていたという記録もあります。
984年に編纂された日本最古の医学書と言われている『医心方』には、虫歯や歯槽膿漏の治療についての記載があります。

江戸時代には、房楊枝という爪楊枝のような物を使用して歯の掃除を行うようになってきます。
一般庶民の歯科治療は内科や外科の医師が行っていました。
その他に、下級武士や一般庶民への歯の治療は歯医や歯医者、牙医、口中医師、歯薬師と呼ばれる人たちが行ったり、医師ではない香具師と呼ばれる人たちが行っていました。

明治時代には、海外より歯医者が渡来することにより、日本にも歯科医療が伝わります。
1888年(明治21年)に、東京資生堂が日本初の練り歯磨き粉を販売しました。
そして1889年に日本初の歯科医学校である高山歯科医学院が創立され、1900年には東京歯科医学院(現在の東京歯科大学)を創立しました。
1902年に日本医師学会が発足しています。
日本の歯科医療の歴史の幕開けともいえる時代でしょう。
これらの歴史は雑学的に知っておくと面白いでしょう。

昭和になると、1928年(昭和3年)に、全国一斉、第一回ムシ歯予防デーが発足されています。
戦後になると、チョコレートなども登場して、食習慣の変化で虫歯はますます増えてきます。

現在、2010年の時点で歯科医院や歯科クリニックなどの歯科医療機関は6万8000施設あります。
2010年のコンビニの件数が4万3000店舗なので、歯科医療機関はコンビニの約1.6倍もあるという計算になります。
なぜこれほどにまで歯医者が増えたのでしょうか。

その理由は、昭和40年代に第二次ベビーブームを迎えて人口が急増し、高度経済成長で食習慣が変わりました。
そのため虫歯も激増し、歯医者さんは虫歯の患者さんで溢れかえりました。
そこで国の政策として、歯科大学を次々に立てたために歯医者が激増しました。
国の政策ミスと言われています。

しかし、歯ブラシ指導や虫歯予防の啓発が進み、虫歯予防の知識もついてきて、平成になってからは虫歯が激減してきました。
虫歯の患者さんが減ったのに、歯医者の数は減っていません。
そのため、都会では同じビルの1階と3階に歯医者さんがある、というケースも珍しくなくなりました。

正しい歯医者や歯科医院を選んで歯の寿命を向上

雑学的に日本の歯医者さんの歴史を見て行きましたが、現在は、右を見ても左を見ても歯医者さんの看板があります。
どの歯医者さんを選ぶのが良いのかと悩むのが現代の歯科医療への悩みの一つになっています。

口コミサイトを見る、友人や知人から紹介されたなどという理由で選ぶ人もますが、これも一長一短があります。
口コミサイトは歯医者の身内が書いているケースやお金を出して書いてもらっているケースもあります。
また、悪評は一人のクレーマー患者が何人にもなりすまして書いている例が多々あります。

友達紹介してもらう場合は、その友達と歯科医療に対する価値観が同じかどうかが重要です。
友達の「あそこの歯科クリニックが良いよ」という情報を鵜呑みにせず、どのような理由で良いと思うのかをしっかりと聞きましょう。
中には先生がイケメンだからという理由で選ぶ人もいます。

少しでも良い歯医者さんや歯科クリニックを見分けるポイントをいくつか紹介します。
ホームページを見ると、院長のプロフィールなどが載っているでしょう。
ここにあまりにもページを割いている場合は、要注意かもしれません。
色々な資格を載せているケースもありますが、中には3~4回講習会に参加して講師の話を聞くだけで取得できる資格を書き並べていることもあります。
沢山資格が書いてあるからと言って、技術的に優れているとは限りません。

信用できる高度な資格としては指導医と言うのがあります。
認定医よりもさらに優れた技術と経験を要求されます。
指導医を持っているということは、大学病院や大きな病院で講師や部長級であったか病棟医長や外来医長などを務めたと考えられます。

また、歯の治療は医師だけで行うのではありません。
多くの人がよい歯医者さんを探そうとしますが、よいスタッフがいるかどうかも重要です。
若い可愛い子が多い所が良いという男性も多いようですが、若い子ばかりの所は実はあまりお勧めできません。
ベテランスタッフがいないということは、医師の性格に問題があって、スタッフがすぐに辞めている可能性も無きにしもあらずです。

働きやすい職場環境でスタッフ同士の人間関係も良く、医師の性格も良ければ長年勤務しているベテランのスタッフがいるのが当たり前です。
そして医師もベテランの経験を積んだスタッフの方が仕事がやりやすいはずです。

もう一つ大切なのは、クリニックや医院の中や入口周辺がきれいに掃除されているかどうかです。
これも自分の目で確かめてチェックしたいものです。
自分の城であるクリニックや医院をきれいにできない医師やスタッフが患者さんの口の中をきれいにできるとは考えにくいでしょう。

そしてやはり相性もあるので、ホームページの写真を見て「嫌だなあ」と思った時は、いくら評判の良い所であっても止めた方が良いでしょう。
信頼できる歯医者さんを見つけて、歯の寿命を向上させましょう。

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